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暑くて、自由な夏休み。
それは誰もが胸をときめかせて、「あったら、いいな!」と妄想する舞台。
海水浴に来るお姉さんはみ~んなどスケベ!のように、夏だけのイベントも!
さて、同人エロゲでは、どのような過ごし方を?
夏休みの小さな冒険
夏休みでも、親がいたら、自由に動けません。
あの名作、『ぼくのなつやすみ』をベースに、オープンワールドの場所へ!
親戚の家に預けられる
はい。
これが、夏休みをスタートする、最低条件です。
「親戚の家に預けられた」という免罪符があれば、何でも許されます。
元ネタと同じで、「食事と、就寝の時間だけ固定」というパターンが、多いです。
親戚の家は、詳しく描写されており、中を歩くだけで、楽しめます。
というか、「夏休みに、見知らぬ場所での1ヶ月」の雰囲気が、魅力の大半。
同人エロゲであっても、そこで手抜きをしたら、売れません。
「何でもない日々」という楽しみ
元ネタと同じで、以下のイベントを揃えるのが、標準。
- 唯一の雑貨屋で、駄菓子や、アイテムを買う
- 川や湖で、釣り
- 昆虫採集と、虫バトル
- 他には教えていない、秘密基地
ただし、水泳のように、ゲームとして手間がかかるアクションは、なし!
同人エロゲは、市販品のゲーム制作で、そこに素材を入れて、作ります。
ゆえに、「一からプログラミングをする」ということは、基本的に避けるのです。
ともあれ、「目の前と、明日のことだけ考えていた、あの頃」に戻れば、安らげます。
セミの鳴き声を聞きながら、画面の中のボク君と一緒に佇めば、この上ない解放感。
記号となっている夏休み
大人にとっての夏休みは、イメージです。
暑い日差し、セミの鳴き声、見える海、親戚の家……。
これらが組み合わさり、自分が持っている記憶と結びつくことで、初めて夏休みへ……。
『たからさがしのなつやすみ【前編】』は、まさに、その記号をアピールした作品。
ただ、1つの問題として、「携帯がない時代の、夏休み」から、脱却しておらず。
長期的に見たら、「今後も変わらず、支持されるのか?」で、大きな不安を抱えています。
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「おねショタ」の1ジャンル
夏休みは、「おねショタ」に含まれます。
したがって、わざわざ、ジャンル分けをしていないのが、現状。
必然的にお姉さんか同年代が相手
ボク君は、ショタです。
親戚の家にいる人間や、周りと比べれば、相対的に、年下。
「借りてきた猫」として、おっかなびっくりで、コミュニケーションを取ります。
自然な流れで、「ここは、こうなっているんだよ!」と教えられ、短い間だけの友人も。
ただし、同人エロゲのため、男キャラは、モブとして添えるだけ。
群像劇として、「攻略できるヒロインは3人以上」というケースが、目立ちます。
1人と濃密な時間を過ごすのではなく、自分が選んだ女子と、個別エンドを迎える流れ。
これは、雰囲気ゲー。
その空気を楽しめる人には、永遠に楽しめる反面、つまらない人には、とことん、つまらないです。
主人公は基本的に受け身
ボク君は、大人しいです。
よく知らない場所へ放り込まれ、プレイヤーが動かすものの、引っ込み思案。
Hイベントについても、ボク君の視点では、受け身。
「年上のお姉さんが優しく、性のお勉強」という雰囲気で、甘々な空気の中、白い噴水へ♪
同人エロゲは、ボリュームが小さいです。
また、すぐにHシーンを見せなければ、買ってもらえないため、開始5分以内で、エロシーン。
「ボク君、お風呂に入ろう?」
「わーい♪ 私も一緒に、入る!」
これぐらいのスピード感だから、飽きません。
無口とドラマ系で雰囲気が大きく違う
夏休みのボク君は、最低限の受け答え。
プレイヤーの分身となるべく、無口です。
作品によっては、わりと喋ります。
ここの相性が重要だから、できるだけ、こだわることを推奨!
「事情があって、親戚の家に預けられた」という理由だけで、あとは、自由。
前述した食事と就寝だけが、強制イベント。
どのキャラも好意的ですし、特に女子は、ベタ惚れに近い反応。
「好感度を稼いで、個別ルートに入る」というシステムですが、意地悪は、ありません。
夏休みの気分を楽しむための、体験型テーマパークですから……。
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クローズドサークルの行動
ボク君は、夏休みが終わるまで、親戚の家から逃げられません。
そう考えると、一気にホラー!?
山奥にある村
元ネタとして、これが一番多い。
実際に住んだら、何もなくて、退屈どころではありませんが……。
『なつのさがしもの』は、その田舎の良い部分だけ抽出した、幻想郷。
クローズドサークルだから、余所者はいない。
でも、ここにいる人間の親戚だから、邪険にされず。
絶妙なポジションで、暑い夏を駆け抜けろ♪
本土から定期船がある孤島
元ネタの2作目は、離島に住んでいました。
ボク君が泳ぎまくって、夏の夜らしい、切なさを感じていましたが……。
説明した通り、同人エロゲで泳ぐことは難しく、あまり採用されません。
『姫ヶ島は心夏びより~愛慾と嬉遊の夏物語~』のように、ドラマ性を前面に出した作品が、あるぐらい。
海を出しても、ボク君が漁をするわけではなく、持て余す感じ。
ただ、浪漫あふれる舞台であることは確かで、山と海は、常に比較される観光地。
今後も、思わぬ発想による力作と、出会えるでしょう。
親戚の家でのイベントが多い
最も力を入れる、親戚の家。
それだけに、住んでいるキャラとの絡みが多く、魅力的です。
逆に言えば、親戚の叔母、いとこ達が、嫌なキャラに感じられたら、プレイする気になりません。
そこは、クリエイターも強く意識しており、各自で工夫しています。
Hイベントの邪魔になる叔父は出さない、あるいは、空気に徹し、ボク君が楽しく過ごせるように、整えられているのです。
親戚の家にいるキャラが、メインヒロイン。
ただ、同人エロゲは、サブヒロインというより、3~4人で、平等にイベントを用意する傾向です。
まとめ
昭和の夏休み。
クリエイターの年齢を考えれば、仕方ありません。
そろそろ、新しいモデルケースが、必要になっています。
次の世代には、あまりにも、共感性が薄いです。
今後も生き延びられるか、「おねショタ」の一部に埋もれていくのかが、気になるところ!
力作が揃っているものの、「これが夏休み!」と、言いづらくなってきました。
「共通の体験が失われつつある、現代」
そう表現すれば、社会テーマのようですが。
日焼けの水着跡と、野外のズンズンがあるのは、真夏の特権でしょう!
言いたいのは、それだけ。